キルギスの非道な結婚風習「誘拐婚」なくならない訳とは


キルギスで今も行われているという「誘拐婚」。伝統的な風習としておくにはあまりに酷すぎるものですが、根絶しないのは何故なのでしょうか。

誘拐婚がどういうものなのか、もともとのきっかけは何だったのかということも調べてみました。

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誘拐婚とは

誘拐婚は、主にキルギスという中央アジアにある国で行われていることで知られ、現地では「アラ・カチュー」と呼ばれています。

中でも北西部に根強く残っているこの風習は、男性が花嫁にしたい女性を友人達と共に文字通り“誘拐”し、無理矢理結婚するというもの。

女性にとって男性とは面識が全くない場合もあります。誘拐された女性は、まず男性の親族の家に閉じ込められ、男性側の一族の女性達から説得を受けます。

こうして結婚を承諾するしかない状況に追い込まれてしまい、女性は諦める他ありません。

例え拒否して運良く家に帰れたとしても、“誘拐され男性の家に入った”とレッテルを張られた女性はその後結婚することは難しく、周囲から白い目で見られて居場所はないに等しいといいます。
今、この風習が人権侵害だと大問題になっているんです。

なぜ野放しに?違法ではないの?

絶望する女性
実は誘拐婚は1994年に制定された法律で禁止されたんです。それなのに今も変わらず横行しているのが現実……、それは一体どうしてなのでしょうか。

理由はただ“伝統だから”。

一般人はもちろん、警察も積極的に捜査に乗り出そうとはしません。その為、女性が悲鳴を上げ助けを求めたところで周囲の人間は見て見ぬふり、標的にされた女性は孤立無援のままさらわれていってしまいます。悪循環でしかないですね。

もともとは合意の上での話だった!駆け落ちの意味も?

草原のカップル
誘拐婚という風習の起源は、どうやらはるか古代まで遡るようです。

はるか昔、キルギス民は遊牧民でした。その頃に部族の繁栄の為、他の部族の中で結婚相手を探し、その女性をさらっていくという慣習があったんです。

ただしこの慣習は女性が合意した上で成り立つもので、婚約者がさらっていくのは結果としての形です。現在の誘拐婚とは全く違いますね。

その他にも、見合い結婚が主流だった中で両親に反対された恋人同士が駆け落ちをする意味でも誘拐婚という言葉が使われていたようです。

ではいつから現在の暴力的な誘拐婚になってしまったのでしょうか。

その後、ソ連の支配下におかれたキルギスですが、誘拐婚が増えるきっかけとなったのはソ連から独立したことでした。

独立したことでソ連の文化ではなく、キルギスの昔からの伝統を重んじようという動きが活発になった結果、女性の同意が必要という大切なことが欠けて伝わり、誘拐婚はどんどん暴力的なものに発展していってしまいました。

また正式な結婚にはお金がかかりますが、誘拐婚ならお金がかからず、かつ労働力を得られることも助長させる原因の1つとなっているようです。

昔は日本でも同じような風習が……?

日本の古いしきたり
日本に住む私達にとって、誘拐婚は信じられない話ですよね。でも実は昔、日本でも誘拐婚と同じような風習があったんですよ……。

嫁盗みと言われるもので、地方によって様々な呼び方で呼ばれていました。

その多くは駆け落ちの意味で使われていたようですが、中にはキルギスの誘拐婚と同様に男性の一存でさらう、ということも行われていたようです。

今も続いていたらと思うと、ぞっとしますね。こう考えるとキルギスでのことも決して他人事ではありません。

共に結婚したいという思いを持つ二人が結婚する、そんな当たり前のことがキルギスでも当たり前になることを願うばかりです。

その他、世界の独特な結婚風習!

驚き顔の女性
世界には国や地域によって、結婚時にちょっと独特な変わった風習が存在しています……!
その一部をご紹介します。

ガータートス

主に欧米で行われている風習で、新郎が新婦のガーターを取って、式に招かれた独身の男性客に後ろ向きで投げるというもの。受け取った男性が次に結婚するとされます。ブーケトスの男性版というと分かりやすいですね!

招待客が食器を割りまくる……!?

ドイツでは招待客が陶器の食器を割りまくるという風習があります。魔除けとして行われるため、より大きな音を出して食器を割るのが良いとされていますよ。最後に夫婦となる二人がこれを片付ければ、これからどんな困難があっても共に力を合わせて乗り越えていくという決意が生まれますね。

メヘンディ(ヘナタトゥー)

インドでは、ヘナを使って結婚する花嫁の手足に繊細で美しいペイントを施します。これが濃く染まれば染まるほど“愛され幸せになれる”と言い伝えられているようですよ。また、インドでは結婚指輪は足の指にはめます!

弓矢で新婦を射る

中国に住む少数民族ユグル族の結婚式では、なんと新郎が新婦を弓矢で3回射るんです……
!もちろん矢じりはゴムに変わっていますが、なんとも独特な儀式ですね。最後に新郎が矢を折って二人が永遠の愛を誓い、終了します。

新郎新婦がゴミをかけられ真っ黒に……

スコットランドで結婚式の数日前に行われるびっくり仰天の儀式、その名も「Blacking ofthe bride」。

花婿と花嫁は、友人達や親族から生卵や小麦粉、腐った料理にタールやすすなどありとあらゆる汚いものを頭から掛けられます………!

そのままトラックの荷台に乗り、町中をパレードするなんてこともあるんだとか。

もともとは魔除けとして、今ではこれだけの経験をすれば今後どのような苦難があっても乗り越えられるから大丈夫、という意味で行われています。

確かに結婚する二人の絆はどこの夫婦よりも強くなりそうですね。

個人的な感想

ここまで誘拐婚についてお伝えしてきましたが、個人的には一刻でも早くなくすべき風習だと思います。これ以上苦しむ女性が増えて欲しくありません。

伝統とされる誘拐婚ですが、伝統には後世に残していきたいものとそうでないものがあると思うのです。

人権を無視し、国際的にも批判を受けるこの暴力的な風習は、果たして後世に残していきたいものなのでしょうか。

同じような文化のあった日本では既に根絶しています。ならば、キルギスでもなくすことが出来るはず。

女性達が自分自身で人生を選択し、幸せになることを願ってやみません。

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