パニック障害の症状と治療法

健康のこと

いつもの様に自動車を運転していたら、突然の「めまい」と、
今まで感じた事の無い「強めの動悸」が襲ってきました。
「え、何なんだ?」と驚き、自動車を路肩に止めました。

1人だったので、救急車を呼んだ方が良いのか悩んでいましたが、
数分でしょうか、運転席の背もたれを倒し休んでいたら、
その症状は治まったのです。
でも、それが始まりでした。

これは「パニック障害」と診断された人の症状の一例です。

最近の事ですが、人気アイドルグループのメンバー1人が休養宣言しましたが、
その病名が「パニック障害」でした。

何か聞いた事あるなあ、という人も居るかと思います。
人気アイドルグループだから、という理由で取り上げられたのも頷けますが、
アイドルだけではなく、俳優やタレント、時にはスポーツ選手も患い、
最近になってよく聞く病名だからではないでしょうか。

「パニック障害」という言葉を昭和の時代に聞いた事がありましたか?
勿論平成生まれの人達には判りませんが。(ここで年齢が判るかも)
余り聞かなかった、いや聞いた事もなかったと思います。

勿論そういった症状は有ったでしょうが、
「パニック障害」という病名ではありませんでした。

流行する病気なのか、世界中に患者がいるのか、色々な不安要素が有りますよね。
どんな人が掛かりやすいのか、も含め解説していきます。

パニック障害とは?また、どの様な症状になるか

普段生活している中で、突然めまいや、動悸、震え、脱力感、冷や汗等の
異常な症状が現れ、「もしかしたらこのまま死んでしまうのか?」と、不安になる。
その状態が短くても数分、長ければ数十分と続き、やがて治まります。

治まるといってもその時の恐怖は計り知れなく、
「初めて症状が起きた時は本当に死を覚悟した。」と、経験者は言っています。

以上の様な症状が現れるのを「パニック発作」と言い、
それが繰り返し、頻繁に起こるのが「パニック障害」と言います。

いつ起こるのか、「あれ?また可笑しくなるのでは・・・」と、
必要以上に気になり何も手がつかなくなる事が有ります。
これを「予期不安」と言って、
人によってはこうなると発作を止めるのは難しくなります。
「大丈夫、何ともない」、そう思えば思うほど、発作は近づいてくる人も居ます。

発作が繰り返し起きれば、何か身体に異変が有るのではと思いますよね。
心臓か、脳か、それとも他の大きな病気なのか。
そう思い、医師の診断を受けに行っても、身体的にはどこも異常は見つかりません。
それもそのはず「精神的な病」だからです。

ですから従来は、専門医からは「不安神経症」とか「うつ病」と診断される事が多く、
一般医からは「自律神経失調症」や「心身症」「心臓神経症」、
「過呼吸症候群」「メニエール症候群」といった病名で診断されている事が多い状態でした。

事実知り合いに「自律神経失調症」と診断された人も居ました。
後は「更年期障害」と、女性はよく言われたと聞きます。

遡ること約60年前の1960年頃、アメリカの精神科医が、
当時「不安・恐怖反応」と診断していた患者に、
うつ病の治療薬を投与したら、パニック発作が治まった事を観察しました。

これが研究の出発点となり、1980年に米国精神医学会の分類で、
パニック障害という病気の概念が公にされたのです。

こうしてパニック障害というのは、ある種の薬が顕著に効果を表した事から、
他の病気から区別分けされた病気です。

では、どの様な症状をおこすとパニック障害といわれるのか?
これは個人差が有りますが、ほとんどの人の経験から来る症状です。

『ある日、ある時に突然、何の前触れもなく以下の症状が出ます。』
「動悸」「めまい」「身体の震え」「身体の脱力感」
「冷や汗」「息苦しい」「過呼吸」等が代表的です。

特に「動悸」「息苦しい」といった症状は、心臓に問題が有り、
急死するのではないかという「死に対する恐怖」がよぎります。

やはり人間、突然死に至る事には誰でも不安や恐怖を感じると思います。
ですが、パニック障害そのもので命を落とすことはありません。

ただ、自動車やオートバイ等の乗り物を運転中に、この様な発作が起きてしまうと、
それこそパニックになり事故を起こすかも知れません。
発作が起きた場合は、速やかに運転を止め、安全な場所で休む事が非情に大事です。

その他の特徴として、人の多く集まる場所(屋外、室内問わず)、
窓の無い密閉された空間(会議室やセミナー会場等)が苦痛。
また、バスや鉄道等の公共交通機関に乗れない、1人で遠出が出来ない等の、
普通では問題無い場所や行動が制限されてしまいます。

いやいや、私も人の多い場所は苦手だよ、という方も居るでしょう。
しかし、パニック障害の患者さんは、その様な場面で発作が起きてしまうのです。

原因は?予防出来るの?

「パニック障害」のメカニズムや原因は、完全に解明されていませんが、
ある医師によると、遺伝的要因と環境的要因が関係していると言います。

幼少期の辛い出来事、強いストレスやプレッシャー等が引き金になる事もあります。
また、神経質で繊細、もとから不安や恐怖心が異常に強い人や、
他人の気持ちを先回りして、自分より他人を重視する優しい人が多いそうです。

他の大学病院の医学部教授の話しでは、

年代では20、30歳代、男性より女性が多いと言われるがそうではない、
誰でも罹患する可能性は有る。
(これはちょっと怖いですね)

パニック障害は珍しくない症状で、一生に一回でも発作を起こす人は10人に1人、
そのまま発作を繰り返しパニック障害に進む人は、
全人口の2~3%とも言われている。

引き金として、睡眠不足、アルコールやコーヒーの過度の摂取が発作を誘発する事も有り、
加えて体調の悪さと連動し発作となる事も有る、と述べています。

予防としては残念なことに、特にこれといった対策は無いという事です。
強いて言うなれば、普段の生活を規則正しくする事だとか。
ほとんどの病気にもそう言えるのではないでしょうか。

パニック障害を患っている(いた)芸能人

芸能人や有名人の中にも、パニック障害を患っている、経験した人も多数居ます。
現在も治療中、或いは治療はしていないけど、対策はしているという方も居ます。

『岩橋 玄樹(いわはし げんき)』22歳
ジャニーズ事務所所属のアイドルグループ「King&Prince」のメンバー、22歳で発症

『堂本 剛(どうもと つよし)』39歳
ジャニーズ事務所所属のアイドルデュオ「KinKiKids」の一人、10代で発症

『大場 久美子(おおば くみこ)』59歳
元アイドル歌手、女優、40歳で発症 現在は心理カウンセラーも

『釈 由美子(しゃく ゆみこ)』40歳
女優、タレント、10代後半で発症

『IKKO(イッコー)』57歳
美容家、タレント、39歳で発症

『長嶋 一茂(ながしま かずしげ)』53歳
元プロ野球選手、タレント、プロ野球選手現役中に発症 年齢は不明

『中川 剛(なかがわ つよし)』48歳
芸人、「漫才コンビ・中川家(兄)」、26歳で発症

海外では

『マイケル・ジャクソン』歌手

『ナオミ・キャンベル』モデル

『ニコール・キッドマン』女優

『ニコラス・ケイジ』俳優

などなど、外見では全く判らないですよね。
また、年代や男女差も余り関係ないと思います。

(パニック障害を経験した堂本剛さんの話し。
直接パニックについてではないですが、共感出来ると思います。)

効果のある治療法とは

パニック障害にならないにこした事は有りませんが、
もし、なってしまった場合はどうすれば良いでしょうか。

当てはまる症状があれば、心療内科や精神科、脳神経外科などの医師のいる病院で、
どの様な症状なのかをしっかり話せば、検査などを経て診断されます。

主な治療法は2つで、「薬物療法」と「認知行動療法(精神療法)」が効果的です。
認知行動療法の方が、薬より効果が高いと研究結果が報告されていますが、
これは個人差が有りまた、性格にもよると思いますので一概には言えません。

薬物療法は文字通り、脳に作用する薬を用いた治療で、
その人の症状に合った薬が処方され、一定期間は服用して経過をみます。

その間も発作は起きると思いますが、「これで死ぬ訳ではないんだ!」と、
強い心を持つ事も重要なのかも知れません。

ここで一つ経験談を。

知人のパニック障害の患者は、発作が起きた際に周りの人達(医療関係者含む)に対して、
「大丈夫?」と聞かないでくれと言うそうです。

「疑問形だと余計不安になる。大丈夫じゃないから発作が起きてるんだ。」、
「そうではなくて大丈夫だよとか、良くなるから心配するなと、言ってくれる方が良い」と言ってました。
なるほど!と深く頷いてしまいました。

「心配するなら励ましてくれ!」という、どこかのドラマみたいなセリフですが、
その方が不安が和らぐ気がするそうです。

もう一方の認知行動療法ですが、
薬を使用せずに、医師や心理カウンセラーなどの、セラピストとの対話を通し、
こころ(脳)に働きかける治療法です。

考え方や行動を変えて不安を和らげる治療法が代表的ですが、
「段階的曝露療法(だんかいてきばくろりょうほう)」というものもあり、
要は「不安に慣れろ!」的な荒療治なんです。

『例』
電車に乗った時に激しい発作が起きた。→ また電車に乗ると発作が起きるかも知れない。
だから乗らない。
これではいつまでも電車には乗れません。

なので、1駅だけ乗ってみよう。出来たら次は2駅、という様に段階を踏む事で、
恐怖感を取り除いていき、最終的に目的地まで、という治療法です。

凄く簡単に説明しましたが、これは相当な勇気が必要となります。
無理すると元通り、今まで以上に恐怖感が強くなり逆効果にもなりかねません。

芸人の中川家の兄、剛さんは、弟の礼二さんの力強い協力を得て、
この方法で少しづつ、回復に向かったそうです。

これは本当に勇気が必要となるので、医師達との話し合いが大事ですね。

勿論、薬と精神と両方で治療する場合も有ります。
その人の症状に合った治療法が一番です。

患ってしまった人の仕事は?

パニック障害になってしまったからと言って悲観する事は有りません。
上記の有名人の方達はどうでしょう?

今もテレビや舞台、ラジオなどで活躍されています。
何の仕事でもやろうと思えば、それなりに出来るはずです。

駄目だ駄目だとばかり落ち込んだり、ふさがっていたりすると、
その先に「うつ病」も併発する場合も有ります。
そうなれば益々薬に頼らなくてはなりません。

悪化させないためには、規則正しい生活及び食事習慣、
しっかり睡眠を取る等、当たり前の事ですがそれが大事と言われます。

直ぐには難しいでしょうが、少しづつ一歩一歩治療する事で、
以前の様な楽しい毎日が訪れます。
また、現在ではパニック障害に対しても、けっこう理解されてきているので、
焦らずに、家族や周囲の方達の協力を得て、前向きに進んでいけると思います。

「パニック発作で死ぬことはない!」を肝に銘じて。

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