春のグランプリ宝塚記念2019はもうすぐ!そんな宝塚記念を解説!

ある競馬好きの人達の会話で「もうすぐクラシックの時期だな」と、いう話しを聞きました。
「クラシック?音楽でも流れるのか?」と思う人も少なくはないと思います。

多少競馬に興味の有る人でも、改めて聞かれると即答出来ないかも知れません。
「大きいレースだけは見たり、馬券を購入したりするけどその程度。」
そういう人も結構多いのではないでしょうか。

その「大きいレース」というレースの中には、「日本ダービー」や「天皇賞」などという、
一度は聞いたかもというレースが有ります。
その中に「グランプリ」と呼ばれる独特のレースも有るのです。

毎年、年の瀬に行われる「有馬記念(ありまきねん)」というレースが有るのですが、
そのレースの「副称」が「グランプリ」と呼ばれ、
毎年6月下旬に行われる「宝塚記念(たからずかきねん)」という、
レースとの「総称」としても呼ばれています。

暮れの有馬記念を「グランプリ」と、言うのに対し、
宝塚記念を「春のグランプリ」と、言う様にもなりました。

そういえば有馬記念は何となく聞いた事あるけど、
宝塚記念って余り記憶にないな、そういう人も多いのではないでしょうか。

私事となりますが、競馬歴〇〇年超えています。
ただし、毎週観戦し馬券を購入するとかではなく、
それこそ大きなレースだけ、数ヶ月に一度テレビ観戦したりの程度です。

ですが、その中でも有馬記念に関しては1年の総決算的な意味で、
競馬場に行き、目の前でレースを観戦した年が数年続いた時期も有りました。

現在はインターネット投票でテレビ観戦ですが、
宝塚記念に限っては、余程好きな馬が出走しない限りはテレビ観戦もしてないです。
(こう言うと怒られるでしょうか)

同じ「グランプリ」の名称なのに、「宝塚記念」がイマイチという感じなのは何故なのか。
その人その人の趣味なので、どのレースを楽しむかも自由なのですが、
もう少しスポットを浴びても良いと思う、春のグランプリ「宝塚記念」に焦点を当てて、
注目点などを探っていきたいと思います。

【宝塚記念とは】

『名前の由来』

1956年に当時の日本中央競馬会理事長だった「有馬頼寧(ありまよりやす)」氏が、
中山競馬場の新スタンド竣工を機に、「日本ダービー」に匹敵する大レースをと提案し、
「中山グランプリ」という名称で行われたのが、第一回「有馬記念」でした。

当時では世界でも類を見ない「ファン投票で出走馬を選ぶ」と、いう斬新な方式が採用され大人気となりました。
翌年にその有馬頼寧氏が急逝し、功績を称えて第二回から「有馬記念」と改称しました。
(やはり発想が面白いと、人気が出るものなのですね。
選挙に例えると、自分が投票した人が当選するのと同じ感じでしょうか。)

その人気にあやかって是非関西版をと、阪神競馬場の新スタンドが落成した翌年1960年から、
「宝塚記念」とい名で開催される様になったのが始まりです。
宝塚記念の開催される阪神競馬場は兵庫県宝塚市に有りますが、
その「宝塚市が名前の由来」となりました。

記念すべき第一回は、距離1,800mで、4歳以上の馬が対象でした。
※第二回から2,000mに、そして第七回から現在までは2,200mで、
馬齢は現在の表記では3歳に該当します。

現在の対象馬は「ファン投票選出」「3歳以上」「JRA及び地方所属」「外国調教馬(最大8頭)」
から選ばれますが、ファン投票は上位10頭に優先出走権が与えられます。

その他は「獲得賞金通算額+過去1年の獲得賞金+過去2年のG1での獲得賞金」で、
総計が多い順番で出走が決められます。これは地方所属馬も同様です。
やっぱり出走するまでのハードルは高いのですね。

第一回では、ファン投票で10頭、推薦委員会から10頭の、計20頭が選ばれましたが、
出走した馬はなんと、たった9頭しかいませんでした!
ファン投票1位だったその年のダービー馬「コダマ」は辞退したのです。
栄えある創設記念で9頭の出走とは、何とも悲しい気がしますが。

因みに第一回の記念すべき優勝馬は「ホマレーヒロ」という馬で、騎手は故・近藤武夫氏。
ファン投票4位の馬で、優勝賞金は120万円でした。(今では幾らくらいの価値でしょうか)
※現在は1億5千万円で、天皇賞春、天皇賞秋と同額となっています。

ファン投票選出馬が優勝したのは良かったかも知れませんね。
その後は皆さんも知っているという名馬も優勝しています。
やはりこういう大レースで優勝する馬は、並大抵ではない馬ということです。

現在では海外からの評価も高まり、「春のG1戦線」の締めくくりとしても定着しています。

【過去の宝塚記念優勝馬と騎手】

注目の優勝馬をピックアップしました。

■第6回1965年:「シンザン」戦後初のクラシック(注)3冠馬。騎手は故・栗田勝氏。
注):クラシックとは、現在の3歳牡馬(ぼば)牝馬(ひんば)だけが出走出来る重賞レースです。

■第15回1974年:「ハイセイコー」1970年代社会現象とよばれるほど人気の馬でした。
            第一次競馬ブームの立役者でもあり、この馬の歌も発売され人気に。
            騎手は「鉄人」と呼ばれた増沢末夫氏。

■第18回1977年:「トウショウボーイ」当時「天馬」とも呼ばれ、後に有馬記念も制覇し、
            種牡馬としても優秀な馬を排出しました。騎手は武邦彦氏で武豊氏の実父。

■第29回1988年:「タマモクロス」オグリキャップとの芦毛(注)対決が有名。騎手は南井克巳氏。
注):芦毛(あしげ)とは、馬の毛色の事で、一般に灰色の馬のことです。

■第41回2000年:「テイエムオペラオー」過去最強馬と言う人もいる位の名馬です。
            この年の8戦全て無敗、そのうち5勝が「天皇賞(春)・天皇賞(秋)」
           「宝塚記念・有馬記念」「JC(ジャパンカップ)」という、
            古馬の中長距離G1全てに勝利という前人未踏の偉業を達成した馬です。
            騎手は和田竜二氏。

■第47回2006年:「ディープインパクト」天才ジョッキー「武豊(たけゆたか)」氏が、
           「走っているというより飛んでいる感じ」という名言を残した名馬。
            無敗でクラシック3冠を達成し、引退してもその子供達が大活躍しています。
            騎手は武豊氏。

■第54回2013年:「ゴールドシップ」唯一連覇達成した馬ですが、騎手は違います。
■第55回2014年:「ゴールドシップ」騎手は2013年が内田博幸氏、2014年が横山典弘氏。

やはり素晴らしい歴史を刻んだ名馬たちが優勝していますね。
この他にも「私はこの馬が印象に残っている」「いやあのレースはドラマが有った」等、
当然その人ならではの想い出があると思います。今後も数々の名ドラマを作ってくれるでしょう。
個人的に大好きだった馬「シンボリルドルフ」は、残念ながら出走していませんでした。

颯爽する騎手と馬たち

【その他の重賞レースなど】

ここでG1等の重賞レースのおさらいを。

『G1、重賞の意味は?』

JRAが主催するレースは「馬の年齢」と「獲得賞金額」によるクラス分けで、
どのレースに出走する(出来る)かを決めます。

判り易い様にピラミッド形に当てはめると頂上から順に、
①「G1(略称ジーワン)」②「G2(同ジーツー)」③「G3(同ジースリー)」という
グレードレースが昭和59年より格付けされました。
※格を表す記号として「GRADE」の頭文字である「G」を使用しています。

次に④「リステッド」⑤「オープン特別」⑥「1600万円以下」⑦「1000万円以下」⑧「500万円以下」となり、
デビューは「新馬戦」或いは「未勝利戦」で、基本的に1勝すれば上のクラスへ昇格します。

上から5番目に当たるオープン特別というレースに出走出来るのは、
「オープン馬」という獲得賞金の最高グループに属する馬です。
オープン馬になると、オープン特別からG1まで出走する権利を得ますが、
実力に見合ったレースを厩務員や騎手の意見も交え、調教師が判断します。

「重賞」という意味は時代等の様々な理由で複雑になり、ここだけでは解説しきれませんので、
簡潔に言いますが「G1からG3までのレース」という判断で良いと思います。

「宝塚記念」は「G1」に該当しますが、その他にも重要且つ大人気のレースが有りますので、
「G1」レースだけ確認します。

『G1』

レース名コース距離性齢競馬場
2月「フェブラリーS」ダート1,600m4歳以上東京
3月「高松宮記念」1,200m4歳以上中京
3月「大阪杯」2,000m4歳以上阪神
4月「桜花賞」1,600m(3歳・牝)阪神
4月「中山グランドジャンプ」(注)障害4,250m4歳以上中山
4月「皐月賞」2,000m(3歳牡・牝)中山
4月「天皇賞・春」3,200m4歳以上京都
5月「NHKマイルC」1,600m3歳牡・牝東京
5月「ヴィクトリアマイル」1,600m4歳以上牝東京
5月「オークス」2,400m(3歳牝)東京
5月「日本ダービー」2,400m(3歳牡・牝)東京
6月「安田記念」1,600m3歳以上東京
6月「宝塚記念」2,200m3歳以上阪神
9月「スプリンターズS」1,200m3歳以上中山
10月「秋華賞」2,000m(3歳牝)京都
10月「菊花賞」3,000m(3歳牡・牝)京都
10月「天皇賞・秋」2,000m3歳以上東京
11月「エリザベス女王杯」2,200m3歳以上牝京都
11月「マイルチャンピオンシップ」1,600m3歳以上京都
11月「ジャパンカップ」2,400m3歳以上東京
12月「チャンピオンズC」ダート1,800m3歳以上中京
12月「阪神ジュベナイルF」1,600m2歳牝阪神
12月「朝日杯フューチュリティS」1,600m2歳牡・牝阪神
12月「中山大障害」(注)障害4,100m3歳以上中山
12月「有馬記念」2,500m3歳以上中山
12月「ホープフルS」(注)2,000m2歳牡・牝中山

注):この3レースは土曜日開催です。他は全て基本的に日曜日開催です。

上記のレースの中で、3歳限定(牡、牝)のレースを「クラシック」と言いますが、
牡馬で言えば「皐月賞」「ダービー」「菊花賞」を全て勝利すると「3冠馬」と言い、
同様に牝馬も「桜花賞」「オークス」「秋華賞(注)」を全て勝利すると「牝馬3冠」とも言われます。
注):秋華賞はクラシックではないですが、制覇すると牝馬3冠と言います。
※3歳限定レースで5月の「NHKマイルC」は例外です。
また、牝馬限定に牡馬は出走登録出来ませんが、「皐月賞」「ダービー」「菊花賞」に牝馬が出走する事は可能で、
実際過去に牝馬で「ダービー」などを制した女傑もいます。

「クラシック」とは、
桜花賞、皐月賞、優駿牝馬(オークス)、東京優駿(日本ダービー)、菊花賞の総称。
これらはいずれも古い伝統をもつ3歳馬だけのレースで、イギリスの体系にならって創設された。
(JRAHPより引用)

獲得賞金額は「ジャパンカップ」「有馬記念」の3億円を最高額に、「日本ダービー」の2億円、
次いで「宝塚記念」と「天皇賞(春・秋)」の1億5千万円となっています。
他の3歳以上の平地G1レースも1億円以上となっており、それだけ価値の高いレースの証と判りますね。
(不謹慎かも知れませんが、ジャンボ宝くじの当選金額を思い出しました)

『意外に知らない?宝塚記念だけのファンファーレ』

競馬のスタートはゲートが開き走り出しますが、
スタート前に全ての馬がゲートに入る際の合図として「ファンファーレ」があります。

最近のG1レースでは、スターターと呼ばれるJRA職員がスタート台に上る時から、、
数万人のファンがザワつき始め、ファンファーレが始まるとリズムに合わせて手拍子が起こります。
この光景は異様に感じる時も有る位、凄い盛り上がりとなりますね。

競馬場に行った事の有る方や、テレビ中継を見ている人は聞いていると思いますが、
レースの行われる競馬場ごとで一般競争用、特別競争用、G1を除く重賞用(G2、G3等)で
ファンファーレが違っているのです。

日本競馬 G1・Jpn1ファンファーレ集

↑日本の競馬のファンファーレ集です。※JRA以外もありますので。

関東の東京、中山の2競馬場での「平地G1用」と、関西圏の京都、阪神、中京の3競馬場での「平地G1用」、
別に障害用が関東、関西圏各1曲が用意されています。
関東と関西で違いはありますが、「宝塚記念」だけは他のG1とは違ったオリジナルなのです。
これは意外でした。

一つの理由として、宝塚記念が開催される時期が6月という事があります。
実力の有る強い馬が早めの夏休みに入る事(放牧)も有り、フルゲート(18頭)になる確立も低くなっています。
ファン投票で選ばれてもいるのに、有馬記念の様にもっと盛り上げなければと、
1999年からファンファーレも宝塚記念独自の物にした、という狙いがありました。

※G1レースのファンファーレは「生演奏」される事が多いですが、他のレース同様テープ放送のレースもあります。
また、JRAの競馬場は10場有りますが、G1レースが開催されるのは上記5競馬場となりますので、
札幌、函館、福島、新潟、小倉の5競馬場ではG1のファンファーレは使用されません。

今回は「宝塚記念」に焦点を当てましたが、まだまだ隠れた逸話など有りそうです、
今後も名勝負が繰り広げられるレースなのは間違い有りませんので、
どんな名馬が誕生していくのか、興味を持って見て行きたいですね。

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